食パンが自転車の前カゴに残されたままが大事

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写真を撮る時に被写体をどうするべきかと考えることがある。僕としては日常的でありつつも、その瞬間は非日常であるものを撮影することを考えている。もちろん普通の風景も撮る。絶対にしてはいけないことは撮らないことだ。

  • 撮りたいと思う気持ちが爆発したときに必ず撮影すること。

撮りたい気持ちには絶対なにかの感情が含まれているはず。つまり感性とは掘り出された感情を様々な形にすることで生み出される。感情→感性→形というプロセスを考えて、写真を撮ることをしないといけない。

面白いから撮影するといっても、人によって面白いものが違う。政治の話が好きな人がいれば、アニメの話が好きな人がいる、お笑い芸人だって好き嫌いがある。感性とは自分の感情表現であり、今どのようなことを考えてカタチを作り発信する方法。写真でも陶芸でも絵画でもあらゆる芸術文化の礎となっている部分で、人間にとって、とても大事な部分を表現している。

食パンが自転車に残されたまま

食パンを撮影しただけでは日常的な写真である。しかし自転車の前カゴにポツンと食パンが残されている。それもスーパーで売られているよな封がされているものではなく、封がされていない食パンがそのまま残されていることに違和感を感じる。買い物帰りなのであれば食パンを忘れるだろう。しかしそれは封がされている状態であり、これがビニール袋などに入っていれば個人店で買ったのか?と思うけど、そのままの状態で放置されていた。

自転車自体も使い込まれたものではない。ちょっと不思議な気持ちがわいたので撮影していこうと思った。

何か分からない気持ちや自分が疑問と感じたものを撮影するだけでも、面白い形をしているものでも構わない。食べたものでもいい。なぜ花の写真を撮るのかといえば、撮りやすいという点はある。大事なのは、例えば美しいから撮ったという気持ちを、どのようにして表現をするのかという部分だ。

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