誰も撮らないようなところを撮影する

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僕が住んでいるところにもあるだろうし、無いかもしれない。日常というものはすべてが特別で、当たり前のようにあるものは撮影されない傾向にある。

ゴミ捨て場や家のガレージ、庭先を撮影する機会ってあるのに、撮影しない。日常で当たり前のものだから、見過ごしてしまう。確かに実家の玄関先で撮影しないし、庭も撮影しない。自室で撮影することもない。

しかし視点を変えてみてると、和室や古民家であったり、日本文化が残っているところが珍しいと感じたり、田舎の家だから珍しく感じるというものがある。自然豊かな街で育てば自然が当たり前になっても、都会で自然が珍しく感じるように。

自転車の廃ゴムタイヤ置き場

ということで、今回は過去に住んでいた大阪にあった自転車屋さんの裏にあった廃ゴムタイヤ置き場を撮影しました。

確かに撮らない人は撮らない。近くに住んでいる人からすれば、当たり前の置き場。乱雑に置かれたゴムタイヤ、本当に倉庫、物置に近い使われ方をしていて、身近な場所なんだと思った。

撮影するときに大事なことは感性に準じて撮影することだと思う。大多数の人はこんな写真に価値はないと判断するかもしれない。

一定数の評価を得てしまえば、そこに需要が生まれ価値が生まれる。写真というのは誰でも撮影できる芸術であり、記録媒体でしかない。作品に仕上げるには撮るだけでは終わらず、その先を目指す必要がある。

日常の中から、当たり前の中から、誰かの特別な作品を生み出せるかどうか。価値を生み出すだけのものを撮影できるかは、視野を広げて撮影をしていくしかないと思う。大自然を撮るといっても、観光名所に行くというだけでは終わらず、もっと素晴らしい写真を生み出せるように行動していこう。

小さいことでいえば、まずは身近な人やモノ、建物を撮影しておくのが始めやすいのではないだろうか。

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